水面を見つめてゆったり流れる静かな時間「鈴木大拙館」
金沢の偉人のひとり・仏教哲学者の鈴木大拙を深く知り、感じることのできる文化施設「鈴木大拙館」に行ってきました。
鈴木大拙館は「水鏡の庭」が写真映えスポットとしても有名なところ。
景色が反射する水面に、広がる波紋。
静かな時の流れと禅の空間を感じられるとても素敵な場所でした(*^^)
◆ 鈴木大拙館
–公式HP
鈴木大拙館
鈴木大拙館は、明治3年に金沢で生まれた仏教哲学者・鈴木大拙の世界を展開する場所として開設した施設。
金沢のバス停「本多町」から徒歩4分ほどのところにあります。
鈴木大拙館には、他の文化施設や博物館ほど展示物が多くありません。
それは施設の方針が「単にものを鑑賞する場としない」というところに理由があります。
展示物から鈴木大拙を知るだけでなく、空間全体を通して鈴木大拙の心や思想を学び、自ら考えることができるような場作りをされているんです。
そのため、今では写真映えスポットとして有名になった「水鏡の庭」などの思索空間が、施設面積の半分以上を占めているんですね。
また数日前に「金沢文芸館」に訪れた際、そのスタッフさんに「鈴木大拙館は外国人の方に特に人気」と教えていただきました。
調べてみると、あのTripAdvisorでは「鈴木大拙館」が金沢市の観光施設で3位!
ひがし茶屋街をおさえて上位にランキングしているんです。(2019年11月現在)
前評判通り、私が訪れたときにも外国人の方がチラホラ。
海外には馴染みのない「禅の哲学」に触れられるのは、貴重な体験ですね。
館内は撮影NG、館外からはOK
鈴木大拙館は、館内撮影禁止です。
しかし、館外(無料エリア)からの撮影はOKとのことでした。
そのため館内の写真は撮影していませんが、実は水鏡の庭は館外からでもじっくり楽しむことができますし、大変素敵な写真が撮れましたよ♪
展示と学習ルームと庭園と
鈴木大拙館は「玄関棟」「展示棟」「思索空間棟」の3つの棟と、「玄関の庭」「水鏡の庭」「露地の庭」の3つの庭によって構成されています。
玄関の庭や露地の庭は館内からしか観ることができないため、訪れた人だけが観ることのできる庭園。大窓から広がるお庭は、和を感じられてとても素敵でした。
展示棟では書などが展示されていますが、解説がありません。
書の心得がない私には読むことすら難しかったのですが……次の順路へ向かうところにひっそりと解説シートが置かれています。
そのため、一度展示を見た後に再度、解説シートを見ながら二巡することに。
なんで最初に置いてくれないんだろう? と思ってしまいましたが、おそらくこれはわざと。
知るより、まず感じる。それがきっと、鈴木大拙の世界を感じるということなのだと思います。
水鏡の庭
それぞれ見て回った後、最後に訪れるのが思索空間。
この思索空間棟には椅子があって、そこから水鏡の庭園を一望できます。
こちらは館外から撮影したもの。右側にある建物が思索空間棟です。
左奥に見える柳は、館外からその下に出ることができます。
館内だけでなく館外からも、水鏡の庭はじっくり楽しむことができるんですね。
でもやっぱり館内から椅子に座って観る景色は、少し違いましたよ。
じーっと水面を見つめていると、時たまコポコポと水底から空気が出てくるんです。
静かな水面に波紋が広がっていく様子は、吸い込まれるような美しさでした。
ここから、館内から見えていた柳の下へ出られます。
思索空間や外部回廊の全体が一望できます。本当にキレイ……!
なにより、水面に立っているような素敵な感覚も味わえます。
風が吹くたび、自分の上に枝垂れる柳も水面に映る柳も揺れて、不思議な気分になりました。
夕方の時間帯は一面オレンジ色に染まるんでしょうか。幻想的だろうなぁ。
水に入るのはもちろん禁止です。危ないですし、水面の波紋にも影響が出てしまいます。
柵がないので、お子様は特にお気を付けくださいね。
静かな心落ち着ける場所
水鏡の庭、水面に映る景色は、時間帯や四季それぞれで魅せてくれる顔が違いそう。
何度も行きたくなる素敵なスポットです。
ゆったりとした時間を過ごせる落ち着いた空間なので、じっくり静かに考えごとをしたいときにも訪れたいです。
ちなみに、鈴木大拙館の裏手にある散策路も、自然が豊かでとても気持ちの良い場所でした♪(後日レポアップ予定)
この辺り一帯、自然や禅をじっくり味わえる最高の場所ですね。
文化施設はそれぞれ入館料が別途必要ですが、お得な「金沢市文化施設共通観覧券」という文化施設パスポート(1day〜1年)もありますので、気になる方はぜひチェックしてみてください(*^^)
◆ 金沢文化振興財団
–金沢市文化施設共通観覧券
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