通称:忍者寺!金沢の「妙立寺」でからくり仕掛けを堪能拝観

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金沢三茶屋街のひとつ、にし茶屋街のほど近く。
地元民からも観光客からも人気なスポット「妙立寺」へ行ってきました!

妙立寺(忍者寺)

一見すると普通のお寺なのに、中にはたくさんの隠し階段・隠し部屋・落とし穴。

まるで忍者屋敷のようなお寺であるため「忍者寺」とも呼ばれる妙立寺。
ガイドさんの案内でからくり仕掛けを堪能してきました!

今回行ったところ

妙立寺(忍者寺)
公式HP

忍者寺と呼ばれる仕掛けだらけの妙立寺

妙立寺について

金沢市野町、「広小路」のバス停から歩いて約3分ほどのところにある日蓮宗のお寺・妙立寺(みょうりゅうじ)

一見するとそれほど大きくなく、外観は2階建ての普通のお寺
しかしその中は迷路のような空間で、なんと実際のところ4階7層もある建物
お部屋は23・階段は29もあるという、まるで忍者のような仕掛けのあるお寺なんです。

そのため「忍者寺」と呼ばれる妙立寺。
ガイドさんの案内の上で仕掛けを間近でみることができるため、地元民からも観光客からも大人気のスポットとなっています。

拝観の注意事項

拝観は基本的に予約制となっているため、事前に電話連絡が必要。
予約をしなくても空きがあればグループに混ぜてもらえることもあるようですが、「絶対行きたい!」という場合は予約するのが無難ですね。

また、堂内は薄暗く狭い階段もあり危険なため、小学校入学前のお子さんは拝観ができません
小学生低学年のお子さんは年齢確認ができるもの(保険証など)が必要です。
ご家族で訪れたいと考えている方は気を付けてくださいね。

ちなみにお堂内部は全て撮影禁止なので注意!(境内までは可能だそうです)

忍者とは無関係

「忍者寺」と呼ばれることから「忍者が住んでいた」と思われがちな妙立寺。

お寺には一時期「伊賀?甲賀?」という忍者に関する問い合わせが全国からあったそうですが、仕掛けが忍者っぽいというだけで、実際は忍者との関係はないそうです。

なぜこんな仕掛けがあったか?というのは、建立時の歴史背景が理由だそう。

妙立寺は加賀藩の三代藩主・前田利常公によって創建されたお寺。
当時の加賀藩は外様大名として、徳川幕府と緊張状態にありました。
この妙立寺は襲撃など万一の事態に備えて「出城」や「砦」という役目を持たせたため、落とし穴に敵を落とす・隠れる・逃げるなどができるよう、複雑な構造になったそうです。

ガイドさんの案内で内部へ!

そんな忍者寺の拝観は、ガイドさんの案内のもと40分ほどじっくりかけて行われます。
拝観料は1,000円、支払いは現金のみ。
グループごとの案内なので、予約時間に遅刻すると即キャンセル扱いとなります。
専門駐車場がないので、お車での来訪を予定されている場合は駐車場の場所にも要注意です!

妙立寺の拝観案内

今回は、金沢観光に来てくれた友人(のび子ちゃん)と行ってきました!
平日にもかかわらず参拝客は多く、私たちの回は合計で2〜30名ほど。そのため2グループにわかれての拝観です。

写真撮影はできないものの、面白い仕掛けや興味深い歴史のお話などなど、見どころは本当にたくさんありまして……
あっという間の40分でした!

見どころ1:ガイドさんの案内がステキ!

忍者寺の参拝は、一人のガイドさんが1グループにつき案内をしていただけます。
このガイドさんの案内がすごいんです。まるでテーマパークのアトラクションのように緩急つけて説明してくださるので、お話にすっかり引き込まれてしまいました。

特に私が思わず前のめりに聞き入ってしまったのは、「切腹の間」。
名前からして恐ろしい部屋名ですよね。

一度入ると中からは開かない仕組みになっているこのお部屋。
戦いに敗れてしまったときに、武士が切腹して火を放つための部屋として造られたんだそう。

「閉じ込められてしまうかもしれないので、気を付けてくださいね……」
声をひそめて真剣な表情でお話されるガイドさんの説明に、思わずこちらも息を呑んでしまいました。

見どころ2:隠された数多くの仕掛けにびっくり!

凄腕ガイドさんの案内もあって、すっかり忍者寺の世界観にひたる一行。

一見何の変哲もない引き戸の前で立ち止まったと思いきや……
「ここには階段があります。さて、どこにあるでしょう?」

キョロキョロ見渡しても見当たりません。引き戸の奥もただの物置です。

そこでガイドさんが引き戸を開け放ち、引き戸がすべる溝部分の床板を外すと……そこに下りの階段が出現!
これは外に通じていて、いざというときに逃げることができる「本堂裏隠し階段」だそう。

「外に逃げられる階段なら、逆に外からも簡単に侵入されちゃうんじゃ?」という疑問がほわわんと浮かんできましたが、それを見越したかのようにガイドさんによる説明が入ります。
「引き戸の溝部分」の床板なので、引き戸がしまっているときは床板を外すことができないようになっていて、自動でロックがかかるような仕組みになっているんですって。

こうしたからくりが、妙立寺内の随所に散りばめられています。

他にも隠し階段があり、落とし穴があり、抜け道があり、階段下には見張りができる空間があり……

数多くの仕掛けに、「へ〜!」と感嘆する40分間が続くんです。

見どころ3:歴史・文化に触れられる趣きある和の空間!

江戸時代から残るお寺なので、妙立寺のお堂内は歴史や文化をじっくり堪能できる空間になっています。
趣ある和の建物は、実際に住んだことがなくても「懐かしい」ようなほっこりする気持ちになりますよね。

梁がぐね〜っと曲がっているのですが、これは雪国である北陸ならでは。
屋根に重たい雪が積もったときに真っ直ぐな梁だと折れてしまうそうですが、曲がった木を使うことで重みが分散されるのだとか。

風流なお茶室は武器が使えないよう天井が低くなっていますが、圧迫感を覚えないよう真ん中部分は高くなるように設計されています。

妙立寺に詰まった知恵に、とにかく脱帽!

見どころ4:御朱印は参拝客だけいただける!

書き置きの御朱印(300円)は参拝客のみいただくことができます。
参拝の証としてぜひともいただきたいところですよね。

妙立寺の御朱印

ただし日付は自分で入れないといけません。
字が汚い私はちょっと難易度高く、参拝を終えて一ヶ月経った今でも、日付だけ空白のままですが……!

期待以上の面白さ!

丁寧に説明を受けながら歴史・文化を感じられ、あちこちのからくり仕掛けを見ることができて、ズバリ1,000円以上の価値があるんじゃないかなと思います。
お話が興味深いので歴史に興味がある方にも、からくり仕掛けに興味がある方にもオススメ!

冬場は絶対に足元が冷えちゃうので、寒さに苦手な方で冬に来訪する場合は厚手の靴下は必須かも?

お堂内の窓から見える、自然と金沢の町家が並ぶ風景も素敵でした。
四季折々に訪れて、いろんな景色を見てみたいです。

参拝後は近くの「にし茶屋街」散策がおすすめです!

今回行ったところ

妙立寺(忍者寺)
公式HP

拝観時間:9:00~16:00
定休日:1月1日及び法要日

住所:石川県金沢市野町1-2-12
電話番号:076-241-0888

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