金沢三文豪・室生犀星の世界に触れる「室生犀星記念館」

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泉鏡花、徳田秋声、室生犀星の、金沢出身である3人の文学者を総称する金沢三文豪

そのうちの一人、室生犀星について深く知ることのできる「室生犀星記念館」へ行ってきました!

室生犀星記念館

生家跡に建つ記念館で、不遇な出生を乗り越えた犀星の世界、そして犀星のつくりだす作品の世界に触れることができました。

今回行ったところ

室生犀星記念館
公式HP

生家跡に建つ「室生犀星記念館」

室生犀星記念館の外観

金沢の繁華街・片町から徒歩6分ほどのところにある室生犀星記念館
金沢三文豪のひとり・室生犀星を取り上げた文化施設であり、資料館です。

入場料は大人310円、高校生以下は無料。

室生犀星記念館が建つ場所は、室生犀星の生家の跡地です。
犀星はこの地に生まれ、しかしその後すぐ、近くの寺院・雨宝院で養子として育つことになりました。

室生犀星生誕跡地

12歳で働きはじめ、20歳で上京。生活苦にあえぎ、それでも文学を想い、数々の詩を作り出されました。

そんな室生犀星の作品を、私はこちらに訪れるまで読んだことがありませんでした。
しかしここで知ることのできる犀星の生き方や優しい魅力に触れて、とても興味がわきましたよ。

後日、図書館で「室生犀星詩集」を借りて、一気に読んでしまいました。

ふるさとは遠きにありて思ふもの。
犀星の有名な「小景異情」も収録された、犀星入門としても読みやすい詩集でした。

館内へ

館内は撮影禁止ですが、一部撮影できるところも。

愛猫ジイノちゃんと写真が撮れるスポット

入り口近くにいるのは、犀星の愛猫ジイノちゃん
少しかがめば、一緒に写真を撮ることができます。

また、Instagramの公式アカウントからは館内のお写真を見ることができます♪

https://www.instagram.com/p/Byq73TiAM2z/?igshid=3sg7tpfhh4m4

一階から吹き抜けになっている二階の天井まで、犀星の全著書の表紙がずらっと並んだ展示。
受付を終えてすぐに目に入る圧巻のこちらの光景に、思わず声が漏れそうになりました。

こちらの展示がある「心の風景」という空間では、犀星の生涯やエピソードの映像展示も行われていて、ゆっくり鑑賞することができます。

そして脇を見れば、建物内には水池と椿のある素敵な中庭もあって癒されます。

https://www.instagram.com/p/B5MF5LYAvWn/?utm_source=ig_web_copy_link

素敵な館内では、ゆったりした気持ちで過ごすことができます。

初めてでも親しみやすい展示

一階の奥と二階には展示室があります。
犀星の人となりや交友関係、そして作品について知ることができます。実際に使用されていたものが多数展示されているので、犀星を身近に感じられます
企画展も行われており、行くときどきによって展示されているものが変わるエリアもあります。

色々と見て回ってみて、室生犀星記念館は犀星を初めて知る人やお子さんにも親しみやすい資料館だなという印象を受けました。

閲覧コーナーでは大型の絵本が置かれています。

私が手に取ったのは「動物詩集」という詩集。
全てではありませんが、一部を読むことができる絵本です。

動物詩集

こちらはスタンプラリーでいただいたクリアファイルですが、この表紙の詩集の絵本。
大きな本なので、1ページめくるのにひと苦労。その分、めくるたびにワクワクするんです。

どんな動物が出てくるんだろう?
どんなことが書かれているんだろう?

ページをめくって表れる詩と共に描かれている挿絵も、詩にマッチしていて楽しい雰囲気を作り出しています。
可愛らしく動物を表現されたり、全体的に優しい雰囲気の詩で、全文を読みたくなりました。
そもそもが児童詩集の名作として親しまれている作品なので、お子さんも楽しめる詩集だと思います。

その他にも文庫本なども置かれています。
こちらは大人向けで、ゆっくり読書できるスペースがあり、犀星の著作を座ってじっくり読むことができます。

動物が好きな犀星

動物詩集を書かれた犀星は、動物が大好きだったそう。
様々な動物を自身でも飼われていて、愛されていたそうです。

本館でも犀星と動物が一緒に遊んでいる写真などをたくさん拝見することができます。

入り口にいたこちらのジイノちゃんも、犀星の愛猫さん。

火鉢にあたるジイノちゃん

こちらは白黒ですが写真も展示されています。
本当にこんな感じで前足を火鉢にひっかけて、犀星の隣で暖をとっているんですよ。愛らしすぎますよね♪

ミュージアムショップも愛らしい猫グッズがたくさんあって、ついつい見入ってしまいました。

ちなみに犀星のペットの名前は全体的に可愛らしくて、ちょっとツボ。
カメチョロ」という名前はまだ私の頭から離れません。信州の方言で「トカゲ」という意味らしく、とにかく動き回る元気な子だったんですって。

「室生家の犬猫年譜」という資料をいただくことができるんですが、昭和3年から昭和35年までの間に、なんと14匹もの犬さん猫さんと生活を共にしていたそうです。

こちらの資料で知れる、犀星と動物たちのちょっとしたエピソードも面白いです。
「カメチョロはわしが世話をする」と言ったけど、結局エサを用意するのは家人。犀星のそばにカメチョロのご飯を盛り付けなければばらなくて、ひと手間増えるから家人にとっては非常に迷惑だったそうです。
想像したら、ちょっと微笑ましいですね。

私は動物が好きだから、犀星の動物に対する愛が感じられてより親しみを感じました。

犀星になりきる

二階にデスクがあるのですが、そこでは犀星の書かれた自体をなぞって詩を書き、犀星になりきることができます。
一人一枚まで自由に書けるので、もちろん体験させていただきました!

犀星の直筆をなぞる

犀星の字は柔らかい雰囲気の自体。中性的な文字で、優しさを感じます。
丸みを帯びていてカーブはきゅっと曲がり、とても特徴的なので結構難しいです。

こちら体験すると、原稿に記念スタンプを押していただけます。
左下に押されているのは犀星の後ろ姿ですね(*^^)

犀星の世界に浸れる場所

繁華街から少し足を踏み入れたところにある室生犀星記念館。

静かで落ち着いた空間で、じっくり犀星の世界に浸れるとても素敵なところでした。
優しい詩や可愛い動物たちの写真に、たくさん癒されます。
そして親近感を抱いた犀星の愛用品展示などを見て、より身近に感じることができました。

かなり堪能させていただきましたが、詩集を読んだ今、もう一度訪れたいです。
作品を知らずに行っても楽しめましたが、やっぱり知った状態で行くと、どっぷりと世界に浸れそうです。

犀星の他の詩集も読みたいので、一日じっくり室生犀星記念館で読書するのもいいかもしれない。
犀星を感じながら、犀星の作品を読む。とても素敵な時間を過ごせそうです。

また、金沢は文化施設が多く密集しているので金沢文化めぐりもオススメです。
文化施設はそれぞれ入館料が別途必要ですが、お得な「金沢市文化施設共通観覧券」という文化施設パスポート(1day〜1年)もありますので、気になる方はぜひチェックしてみてください♪

今回行ったところ

◆ 室生犀星記念館
公式HP
じゃらん

営業時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
定休日:年末年始、展示替期間
住所:石川県金沢市千日町3-22/バス「片町」徒歩6分
電話番号:076-245-1108

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