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企画展「道標(サイン)をめぐるアートとデザイン」へ! in富山県美術館【富山】

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今月初めに富山県魚津市へ行った際、あわせて訪れようと思っていた「富山県美術館」は、魚津の魅力に引き込まれすぎてタイムアップとなり行けませんでした。

そのため先週の日曜日、再び富山へ。富山県美術館へ!

初めての富山県美術館はとても綺麗で広くて見所たくさん。遊ぶところもたくさん。気がつけば、あっという間に半日経過。
前回、魚津を早く発たなくてよかったです。魚津も富山県美術館も、それぞれゆっくり観て回るべきところです。

今回は富山県美術館に行こうと思ったきっかけ、気になった企画展「わたしはどこにいる?道標(サイン)をめぐるアートとデザイン」の記録を残します♪

◆ 富山県美術館
公式HP

◆ 企画展「わたしはどこにいる?道標(サイン)をめぐるアートとデザイン」

期間:2019年3月9日(土)~5月19日(日)
料金(一般):900円
※本企画展は現在終了しています。

 

わたしはどこにいる?道標(サイン)をめぐるアートとデザイン

企画展の内容は以下。公式HPからの引用です。

「サイン」とは、人を目的地に導く目印のこと。普段意識することは少なくても、駅や空港、商業施設、美術館などのあらゆる場所に、標識や案内板、矢印やピクトグラムといったさまざまなサインが存在しています。一方で、「人生の道標(みちしるべ)」という表現があるように、場所やそこに至る道程は人間の生き方とも分かちがたく結びついています。

本展では「サイン=道標」に注目し、グラフィックデザイナーによるサインデザインと、場所との関係性を追究した現代美術作品をあわせてご紹介します。本展出品作品を通して、人間がどのように場所や空間を理解し、伝えようとしてきたのか、そしてその中でめぐらされる「わたしはどこにいる?」という問いに、「アート」と「デザイン」の双方から迫ります。

https://tad-toyama.jp/exhibition-event/6781(富山県美術館「企画展」より)

街中に溢れすぎていて、日常では何気なく見ている道標(サイン)。
普段は意識しないけど、サインってすごい。初めて行くデパードとかでは、サインがなければお手洗いにもたどり着けない。

あまりに「普通」になりすぎてしまっているサインですが、これらをテーマにした企画展。なんだか面白そう。
あらためて「サイン」を意識してみたい、という気持ちになり、見に行くことに。

いざ、企画展へ!

「私はどこにいる?道標(サイン)をめぐるアートとデザイン」では、国内外で活躍されている7名のアーティスト・デザイナーの作品や関連資料が展示されています。
日常でよく見かける「サイン」というテーマなので、アートやデザインに興味がある方だけじゃなく、幅広い方が楽しめそうな企画展でした。

美術館では大変珍しい「撮影OK」の箇所もあってびっくり!

秋山さやかさんのアート作品「回路」

企画展に入ってすぐ、現代美術作家・秋山さやかさんのアート作品がお出迎え。
滞在先で入手した糸やボタンなどを使って、地図をプリントした布に「自分の歩いた場所」を縫い付けてカラフルに記録された作品です。
最初にぱっと作品を見ただけでは「???」となってしまいましたが、上記を読み(展示作品のすぐ近くに説明があります)、もう一度見ると面白い。
カラフルな糸がたくさん縫い付けられた場所は、何度も立ち寄られた場所。
ジグザグに一本だけ縫い付けられた場所は、ふらーっと立ち寄った場所。
作品に思い出や物語のようなものが詰まっていて、楽しいです。

新作「回路」は小部屋ひとつ分ほどの壮大な作品!
パンフレットの表紙、↓の作品です。

いろんなものが編み上げられ、ぶらさげられ、床にも置かれ、「あ、◯◯がある!」なんてゆるい気持ちで見ても楽しめます。カラフルでおもちゃなんかもぶらさがってたりするので、子供も好きそう。

廣村正彰さんの映像作品「Motion Pictogram」

続いて、大画面の上映スペースが。
こちらでは、数多くのサインデザインを手がけられた廣村正彰さんの映像作品が常時上映されていました。
これまで手がけられたサイン計画の「横須賀美術館」「すみだ水族館」「9 nine hours」の3件について、それぞれ2〜3分ほどの作品を3つずつ。計9つの映像作品です。

私は特に「9 nine hours」の作品を見て、「サイン」のすごさを改めて感じました。
「9 nine hours」はカプセルホテル。美術館の2Fに、↓のような実際に入れるカプセルホテルの模型展示もあります。

このカプセルホテルの中の施設を舞台に定点カメラで撮影された映像作品ですが、映像の中では言語は使われません。
現れる人に重なるピクトグラムやアイコン。これを見て、この人が今何をしようとしているのか、どこに行こうとしているのかがわかります。
小さな記号ひとつでそれが伝わるって、さすがです。

「すみだ水族館」の映像も、可愛くて好きでした。三角形をパズルのように組み合わせて、魚もペンギンもクラゲも作り出されます。すみだ水族館の実際の映像を背景に動く、作り出された生き物たち。
三角形ってなんでもできる図形ですね。すごい。

田村友一郎さんの「十戒」

続いては、田村友一郎さんの「十戒」です。世界的ヴァイオリニストの眼鏡を取り上げられています。
美術館の展示作品というと、美術や映像をイメージするのですが、私はこの日初めて知ったカテゴリ「省察」という作品。
「既存のものや資料を展示し、独自の視点でひもとく」という少し変わった展示です。

こちらでは「メガネのハラダ」という眼鏡専門店で購入されたメガネが展示。「メガネのハラダ」初めて知りましたが、北陸では馴染み深いお店のようですね!(帰り道に、野々市にもお店を見かけてちょっとテンションアップ)
その他、ヴァイオリニストの滞在したホテルの空間や、メガネにまつわる逸話が映像で語られます。

そして美術館3Fの展示室(企画展は2F)に行くと、眼鏡の主がわかります。そこで初めて「逸話化された彼が実在の人物として現れる」ことを感じられるという、ちょっと難しい作品でした。

葛西薫さんの「東京都立つばさ総合高等学校ウォールグラフィック《Wisdom on Wall》」

続いて、葛西薫さんのウォールグラフィック作品。
東京都立つばさ総合高等学校の廊下にほどこされているものの、実物大模型です。
実際の高校に、こんなおしゃれな壁が……! とびっくりするほど、さまざまな色の壁。それぞれの壁面には、古代ローマ文明の格言を中心に、18のラテン語が記されているそうです。

企画展で展示されている模型では、5箇所が抽出されています。
この模型&格言は、プリントされたものをいただくことができます♪

ちなみに18の格言全てがプリントされたものも、いただくことができます。

葛西氏が最も気に入っている格言は「すべての物語の始まりは、小さい。」だそう。
今大成功している方々も、最初は小さなところからのスタートと思うと、なんだか頑張れそうですね。いい言葉だ、私も好きです。

これらのデザインは直接の目的を持つサインではないものの、「高校生にとっての道標、メッセージとしての可能性を持つデザイン」とのこと。なるほどですね。

康夏菜さんの「立山飛行体」「立山発光体」

続いて、現代美術作家・康夏菜さんの美術作品。
富山の美しい立山連峰に実際に登られ、その体験や記憶をもとに生まれた「立山連邦」と「UFO」の組み合わせ、「立山飛行体」と「立山発光体」が展示されています。

登山中に見える風景は時間や天気、歩くことで変化するらしいです。私は登山経験がないので想像ですが、刻一刻と景色が変わっていくんですね。
それらの風景を康氏は、急に消えたり出現したり、目に見えなくてもあるかもしれないという「UFO」の存在に重ねられたそう。

「立山発光体」はメタリックな絵の具を使用されていて、夕日に照らされた立山連峰を表現されたそうです。見る角度によって、会場の光がキラキラ反射。
作品の半数ほど、紙の下半分を切り、ちょっと重ねてはり合わせる形で立体的に表現されていました。(一枚の紙で三角帽子を作る感じ)

佐藤修悦さんのガムテープ作品たち

続いて現れたのは、なんと現役の警備員である佐藤修悦さんのガムテープ作品!
JR新宿駅の工事現場で現在も勤務されており、お客さんの案内のため、現場にあるガムテープを使って作成した文字・標識が話題になった方です。

企画展では、再現された駅構内の誘導案内の再現、オリジナルの案内板、製作過程が展示されていました。
展示品はかなり多いです。

撮影OKのものも2箇所ほどありました!

これ、ガムテープのみで作られているんですよ。すごいですよね……!

今回の企画展の案内図まで、全てガムテープで表現。
縦横にテープをはり巡らせて、不要な部分を切り取ることでこういった状態になるそうです。
独特な雰囲気ですが、とってもわかりやすい。遠くから見てもわかるんですよね。視認性抜群です。
「修悦体」と呼ばれるこの作品、なんとこの日の午前、ご本人がいらっしゃって生で見ることができたようです。
のんびり午後から行ってしまったので見れませんでした。。

色部義昭さんのサイン計画

富山県美術館と、本企画展のサイン計画を担当された、色部義昭さんの作品が最後です。
実際に色部氏が他にサイン計画を手がけられた、福島県の「須賀川市民交流センター tette」と千葉県の「市原湖畔美術館」の実物のサインと映像が紹介されています。

施設自体も「へー、こんな良い雰囲気の施設があるんだ!」なんて知ることもできるんですが、やっぱりサイン。
たとえばtetteの場合は、文字もピクトグラムもピクセル状で可愛らしく表現されていて、子供も大人も訪れる市民センターにぴったり。
サインって、全体の施設の雰囲気にも影響するんだなって改めて思いました。

 

企画展に訪れて

とても素敵な企画展でした!

今まで何気なく見てきたサイン。同じことを表していても、施設によってはデザインも様々。
よいデザインほど空間に馴染むのでそのことに気づきにくいですが、これからお出かけするとき・いつも行っていた施設に訪れたとき、ちょっと意識してサインを見てみようかなと思います。

サインって奥が深い……!

◆ 富山県美術館
公式HP

◆ 企画展「わたしはどこにいる?道標(サイン)をめぐるアートとデザイン」

期間:2019年3月9日(土)~5月19日(日)
料金(一般):900円
※本企画展は現在終了しています。