富樫家が建てた野々市本町「布市神社」〜野々市さんぽ!
野々市市に移住した haniko が「もっと野々市を知りたい!」と歩きまくる野々市さんぽシリーズ。(ストックが多すぎてなかなか更新できません……)
今回は野々市本町にある「布市神社」へ行った時の記録です。
![布市神社](https://hanikolog.com/wp-content/uploads/2019/11/20191104nunoichijinja-s-300x169.jpg)
布市神社は富樫家が建てた、歴史のある神社。
大きくはない境内ですが、推定樹齢が約500年の「大公孫樹」、弁慶が投げ飛ばしたと伝えられている「雨乞石(弁慶の力石)」、金沢・野々市・松任あたりではよく見られるものの全国的にはとても珍しい「逆立ち狛犬」など、見所がたくさんある神社です♪
◆ 石川県神社庁
–布市神社
富樫家にゆかりのある布市神社
![布市神社の境内](https://hanikolog.com/wp-content/uploads/2019/11/20191104nunoichijinja01-300x200.jpg)
布市神社は歴史を感じる街並みが残る野々市本町にある神社。
「野々市工大前」駅から徒歩5分、またはバス停「野々市本町三丁目」を降りてすぐのところにあります。
![布市神社の本殿](https://hanikolog.com/wp-content/uploads/2019/11/20191104nunoichijinja02-300x200.jpg)
野々市の歴史を語る上で外せない加賀国の守護大名・富樫家が、野々市に館を構えた際に造営したとされる神社です。
境内はすぐに見て回れるほどで大きくはありませんが見所が多く、緑に囲まれた空間はとても神秘的。
一歩足を踏み入れると、心が洗われるような気がします。
![布市神社の手水舎](https://hanikolog.com/wp-content/uploads/2019/11/20191104nunoichijinja03-300x225.jpg)
普段は手水舎には水がありませんが、祭事があるときには綺麗な水が流れます。
こちらは「北国街道野々市の市」が行われた日。
「野々市の市」はちょうど布市神社の「秋季祭」と同じ日に行われますので、神社も多くの参拝客で賑わっていました。
![屋台が出て賑わう布市神社の様子](https://hanikolog.com/wp-content/uploads/2019/11/20191104nunoichijinja04-300x225.jpg)
普段は閑静な神社ですが、おまつりごとがある日には、屋台も出ていましたよ〜。
全国的に珍しい逆立ち狛犬
鳥居をくぐると、まずは狛犬が出迎えてくれます。
正確には、獅子と狛犬。
![西側に堂々と立つ獅子](https://hanikolog.com/wp-content/uploads/2019/11/20191104nunoichijinja05-300x190.jpg)
口を開いているのは獅子だそうですよ。
以前、街道ウォーク「金沢城から一里半の野々市宿へ」で狛犬専門家と呼ばれている方から聞いていたので、バッチリ覚えていました!
一般的には雄が東側にいることが多いらしいですが、金沢近郊は逆が多いみたい。
布市神社も、口を開いている雄の獅子が西に堂々と立っています。
そして東側の狛犬は……
![布市神社の逆立ち狛犬](https://hanikolog.com/wp-content/uploads/2019/11/20191104nunoichijinja06-300x206.jpg)
逆立ちしている雌の狛犬さん!
同じく街道ウォークでうかがっていたので前知識はありましたが、金沢・野々市・松任近辺の神社では、このような「逆立ち狛犬」を見ることができます。
石川県内、113社で逆立ち狛犬が奉納されているんですって。
布市神社もまさに野々市の中心の神社なので、ご多分に漏れず逆立ち狛犬さんがいらっしゃいました。狛犬巡りにも外せません。
逆立ち狛犬は雲を蹴っているとか、作られた当時のブームだったとか、いろんな説があるそうですよ。
私は石川県に移住してきて初めて逆立ちしている狛犬の存在を知ったので、最初に見たときはなかなか衝撃的でした。
狛犬って立派で睨みつける表情をしているからちょっとお堅いイメージがありますが、逆立ちしている動きになんともいえない可愛らしさも感じて、すごく魅力的。
いつか県内の逆さ狛犬、全部巡ってみたいです。
◆ 石川県県民運動推進本部
–美しい石川を歩く
神馬の像
狛犬だけじゃありませんよ!
![布市神社の神馬](https://hanikolog.com/wp-content/uploads/2019/11/20191104nunoichijinja07-300x196.jpg)
神が乗るとされる、立派なお馬さんの像も奉納されています。
石川では小さな神社でも、等身大の神馬の像が奉納されているところが多いですね。
神社によって神馬の胴体部分の紋が違ったり、お馬さんの動きが異なるのでこれも見所の一つ。
ちなみに富樫氏の家紋は八曜紋だそうですが、布市神社のお馬さんは胴体部分に九曜紋が。
![胴体にはなぜか九曜紋](https://hanikolog.com/wp-content/uploads/2019/11/20191104nunoichijinja08-300x169.jpg)
なぜだろう……?
調べてもサッパリ分からなかったので、誰かご存知の方がいらっしゃったら教えていただきたいです。。
雨乞石(弁慶の力石)
境内には「弁慶の力石」がおかれています。
![雨乞石と言われる弁慶の力石](https://hanikolog.com/wp-content/uploads/2019/11/20191104nunoichijinja09-300x194.jpg)
弁慶が富樫家の館で、余興にこの石を軽々と投げたという伝説があるんですって。
若松町では現在も「チカライシ」の地名が残っているところがあるんですね。
![抱えるほどのサイズの弁慶の力石](https://hanikolog.com/wp-content/uploads/2019/11/20191104nunoichijinja10-300x184.jpg)
抱えるほどの大きさの石で、見るからにめちゃくちゃ重そうです。
これを軽々と……、弁慶の豪傑っぷりが伝わってきます。
この大石は干ばつの際に担ぎ回ると必ず雨が降ったそうで、「雨乞石」とも呼ばれています。
推定樹齢約500年の「大公孫樹」
![布市神社にある立派な大公孫樹](https://hanikolog.com/wp-content/uploads/2019/11/20191104nunoichijinja11-300x207.jpg)
境内には野々市市指定記念物の、立派な大公孫樹(おおいちょう)もあります。
高さ約20メートルの大きな樹です。
戦国時代に館を構えていた木村孝信の墓標と伝えられている、推定樹齢が約五百年の大公孫樹。
500年もずーっと野々市を見守ってくれているんですね。
![年月を感じる樹の様子](https://hanikolog.com/wp-content/uploads/2019/11/20191104nunoichijinja12-200x300.jpg)
斜めになった幹や樹皮の剥がれから、かなりの年月を感じます。
当時のにぎわいを伝える「聖護院道興歌碑」
境内には、500年以上前に野々市で詠まれた歌碑も。
![聖護院道興歌碑](https://hanikolog.com/wp-content/uploads/2019/11/20191104nunoichijinja13-300x204.jpg)
「風をくる 一村雨に 虹きえて のの市人は たちもをやまず」
歌の中に「のの市(野々市)」が登場〜!(*^^)
案内板によると、「虹がかかっていた空に風が吹き、にわか雨が降ってきたにも関わらず、野々市の人は立ち止まることなく忙しそうにしている」という意味だそう。
京都聖護院の僧・道興が詠んだ、当時の野々市の賑わいが伝わる歌で、道興の道中をつづった「廻国雑記」に収録されているそうです。
街道としてすごく賑わっていた野々市、どんな姿だったのか見てみたいですね。
忠魂碑
![布市神社の忠魂碑](https://hanikolog.com/wp-content/uploads/2019/11/20191104nunoichijinja14-300x196.jpg)
大きく立派な忠魂碑も。
日清戦争や日露戦争、大東亜戦争で戦死された方々の英霊が祀られています。
観光でも訪れてほしい神社
野々市さんぽ「布市神社」編でした。神秘的な空間で、見応えのある素敵な神社です。
宮司さんは布市神社だけでなく金沢・野々市市内の15以上の神社で兼務されているため、基本的にご不在のことがほとんど。
この辺りは歴史を感じる街並みなので、観光にあわせて訪れるのもオススメです♪
国指定の重要文化財である「喜多記念館」や、市指定文化財でもある「野々市郷土資料館」が徒歩すぐのところにあるし、野々市の特産品を購入したりカフェもできる「1の1 NONOICHI」があるカミーノ もすぐ裏手です。
郷土資料館では週末限定で「六日町かふぇ」もオープンするので、素敵な空間で美味しいきなこスイーツものんびりいただけますよ(*^^)
◆ 石川県神社庁
–布市神社
住所:野々市市本町2丁目14-16/野々市工大前駅から徒歩5分
電話番号:076-248-1610
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